高麗人参と抗凝固薬は一緒に飲んではダメ?

抗凝固薬「ワーファリン」について

高麗人参は医薬品ではありません。
しかし、体調改善をするための強力な力を持っているため、場合によっては飲み合わせに注意しなくてはいけません。
なかでも特に注意が必要なのは、抗凝固薬であるワーファリンです。ワーファリンは心房細動になっている人や心筋梗塞になったことのある人に処方され、血管に血栓がたくさんできないようにする目的で使われます。
抗凝固薬を飲むと、血栓ができなくなる代わりに血液が固まりにくくなります。

ワーファリンと高麗人参を併用してはいけない理由

一見あまり関係がなさそうに思えるワーファリンと高麗人参ですが、実は併用することによって、出血時のトラブルに繋がったり、ワーファリンの効果を弱めたりといった問題が出てきます。
ワーファリンと高麗人参を併用してはいけない2つの理由について以下の項目で詳しく説明します。

出血時に血が固まりにくい

高麗人参には、抗血小板作用という血液をサラサラにする効果があります。
また、先述したようにワーファリンにも血液をサラサラにして固まりにくくする効果があるため、一緒に併用すると血液の状態は非常にサラサラな状態へと変わっていきます。
これだけ聞くとからだにすごく良さそうに感じます。実際、両方の相乗効果によって血栓がよりできにくくなるといった面はあるため、良い効果がないわけではありません。
しかし、血液が非常にサラサラであるため、出血した際に血が固まりにくいという困った状態になります。
体外にできた傷口であれば血が固まっていないことに気づきやすく早急な対処もできますが、体内にできた小さな傷の場合、出血しているという自覚を持てない恐れがあるので、非常に危険です。

ワーファリンの効果を弱めるビタミンKが高麗人参に含まれている

ワーファリンの効果を弱めるものとして、ビタミンKが挙げられます。なぜなら、ビタミンKには血液を固めようとはたらく動きがあるからです。

そして、高麗人参にはこのビタミンKが少ない量ではありますが含まれています。
先述した抗血小板作用もあり、「ビタミンKが少量しか含まれていないのあれば別に問題ないのでは」と思いたくなりますが、実際に高麗人参とワーファリンを併用したことによってワーファリンの威力が弱まったと感じた人もいるため、しっかり血栓予防をしたいのであれば併用は避けましょう。高麗人参が血液に対してどう作用するかは人によって異なります。
どうしても高麗人参を併用したいという場合は、ワーファリンを処方してくれた医師に相談することをおすすめします。
「なぜ高麗人参を摂取したいのか」についてきちんと話せば、高麗人参以外のもので効果的なものや改善方法をアドバイスしてくれることもあるため、素人の判断で決めるのだけは避けましょう。

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